青森県J-VER販売、着々 民有林にも普及目指す

 県有林整備で増加したCO2吸収量を排出権(J−VERクレジット)として販売する県の事業が広がりつつあります。販売で得た資金を今後の県有林整備に活用する試みで、11年3月の販売開始から企業との契約9件が成立しました。県は事業を成功させて荒廃が懸念される民有林にもクレジット販売を普及させたい考えです。

 県は青森市横内の県有林約40ヘクタールで間伐を行い、CO2の吸収量約781トン分をクレジットとし て販売しています。1トン当たりの価格は1万5750円。既に県内の銀行や東京都内の食品会社などと契約9件が成立しました。今月契約予定の1件を含めた販売量は計248トン、金額は計390万6000円に上ります。

 県が事業を始めた背景には、県内で整備されない民有林が増えている事情があります。木材価格下落の影響で、整備しても採算が合わないからです。県は温室効果ガスを吸収する森林の荒廃を防ぐため、県有林でクレジット販売のモデルケース作りに乗り出しました。取引のある 企業などに購入を働きかけています。

 企業側にも、クレジット購入で電力使用などに伴う温室効果ガスの排出分を相殺できるメリットがあり、クレジット購入をPRすることで企業イメージの向上にもつながります。

 県林政課は「森林を適切に管理すれば、クレジットという付加価値が生まれる。県有林で販売件数を増やし、民有林での普及につなげたい」と話しています。

(毎日新聞)


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このページは、green plusが2013年2月 5日 10:33に書いたブログ記事です。

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