東京都市大学等々力中学校(世田谷区)は、教育機関として初めて、環境省のカーボン・オフセット認証を取得しました。環境について生徒に考えさせようと、外部講師による環境講座を実施したり、校舎使用の際に出るCO2の排出権を購入したりしています。
昨年10月から来年2月まで、合計13回の環境講座を受けます。講師は東京都市大(旧武蔵工業大)の卒業生や在学生でつくる団体「elsa(エルサ)」。中学1年生では基本的な地球環境問題を知る授業、中学2年生ではライフサイクル思考(LCT・LCA)を取入れた授業を実施。気候変動の仕組みを学んだり、弁当や携帯電話を例に、材料調達から廃棄までの過程すべてに環境負荷がかかることを教わります。
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温室効果ガスの削減活動などに投資して、自分たちが排出するCO2の埋め合わせをするカーボン・オフセットについても触れ、生徒たちに当事者意識を持ってもらおうと、13回の講座開催日に排出されCO2量23トン分の排出権を学校が購入。オフセットには、J-VERクレジットとCERクレジットを活用しています。
一連の取り組みを環境省のカーボン・オフセット制度に申請したところ、10月1日に認証されました。大学・高校なども含め教育機関の採択は日本初となります。同省の担当者は「これまで企業からの申請が多く、学校は例がない」と話しています。学年主任の樋口久仁教諭は「温室効果ガス、カーボン・オフセットなど、今は理解できなくても、用語を覚えておけば将来役に立つはず」と期待を寄せています。