「国連史上最大の会議」(外務省)という約5万人が参加する「リオ+20」では、参加者が人口増大や資源減少で「地球の限界」に突き当たっているという危機感を共有しています。
今月6日、約600人の専門家が3年かけてまとめた国連の報告書には、気候変動や資源減少は予想以上に加速し「地球はすでに限界点に達している」と明記。 現在70億人の世界人口は、2050年に90億人になり、中国やインドなどの新興国の経済成長とともに、環境破壊の防止へ後戻りできない状況が525ペー ジにわたって示されています。
日本はこの会議で、大震災や原発事故の経験から、災害に強いまちづくりや、エネルギーを極力使わず、廃棄物も出さない「環境未来都市」構想を打ち出します。会議には交渉団として環境、外務など9府省約200人が乗り込みました。
外務省の杉中淳地球環境課長は「日本は省エネ、省資源技術ではトップの国。グリーン経済に移行するときに、リーダーシップを発揮していきたい」と話します。
日本には、原発事故後、再生可能エネルギーの導入をどう進めるか、放射線汚染からいかに立ち直るかに注目が集まっています。
リオ+20のイベントに参加している地球環境戦略研究機関の理事長で浜中裕徳・慶応大教授は「欧州の金融危機やシリアの内戦など目の前には国際的な課題が山積しているが、地球環境の事態は深刻化しており、この悪化に歯止めをかける合意が打ち出せるかが最大の焦点だ。経済自体を環境と両立する形で強靱なものにしていく。リスクを再認識して、地球環境問題に取り組む決意を新たにしなければならない」と訴えています。
ブログランキングに参加しています。よろしければクリックご協力お願いします。