米国立再生可能エネルギー研究所(National Renewable Energy Laboratory、NREL)
は5月上旬、プロジェクトの承認や環境への影響、将来の政策に対してCO2のライフスパン排出がどのような意味を持つかについて比較対照し、理解を深めることのできる分析結果を発表しました。
内容の一部を紹介しますと・・・
・太陽光発電プロジェクトの始まりから終わりまでの温室効果ガス排出量は、石炭発電所の約5%
・太陽光と風力はライフタイム排出量がほぼ同等
・原子力発電は再生可能エネルギーと同レベル
・天然ガス発電は最終報告書に掲載されませんでしたが、NRELによると発電量1キロワット時あたりの温室効果ガス排出量は石炭発電のおよそ半分
これらの数字を得るに当たってNRELの研究チームは、バイオエネルギー、太陽光、地熱、水力、海洋エネルギー、風力、原子力、天然ガス、石炭などのエ
ネルギー技術についての2000以上の研究を対象に、独自のモデリングをあてはめました。NRELはデータベースを公開しているので、たとえばトラフ式集光型
太陽熱発電施設と、最近注目を集めている波力発電技術の違いを比較することができます。
同プロジェクトを率いたNREL研究者のガービン・ヒース氏はこう語っています。「われわれは自分たちの選択したエネルギーがどのような影響を社会全体に与えるのかもっと知る必要がある。温室効果ガスと気候変動はその議
論の一部だ。未来のエネルギーシステムを考える上で、そこに移行することがどのような意味を持つのかについて正確な全体像を持つ必要がある。この方法論を
用いればより正確なイメージに達することができる。ある技術の代わりに別の技術を選んだことで得られる便益についてもっと確信をもって語れるようになる」
NRELの研究結果は6本の記事と1本の論説として、専門誌Journal of Industrial Ecologyの5月の特別増刊号「Meta-Analysis of Life Cycle Assessment」に掲載されました。執筆者のスティーブ・レオン氏はRenewableEnergyWorld.comのアソシエート・エディター。RenewableEnergyWorld.comにこの記事の原文(英語)が掲載されています。
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