北電 CO2排出43%増 11年度試算 削減目標達成難しく

 北陸電力は4日、2011年度に排出したCO2が、前年度比43.9%増の1800万トン程度になるとの試算を明らかにしました。志賀原発の運転停止で火力発電所の稼働を増やしたため。同じく志賀原発が停止していた07年度と同規模になる見通しです。排出権取引を活用して引き下げるとみられますが、削減目標の達成は難しい状況になっています。

 北電は、1キロワット時の発電で排出するCO2量(原単位)を、08年度から12年度まで5年間の平均で0.32キログラム以下に抑える目標を掲げています。08年度から10年度の3年間は平均0.339キログラム。目標を達成するには、11~12年度の2年間の平均を0.301キログラムに抑えな ければいけません。

 しかし、11年度は0.6キログラム程度と目標を大幅に超える見込み。12年度も志賀原発の再稼働にめどは立っていません。

 排出権取引を活用すれば、CO2排出量の少ない国や企業から排出する権利を買って自社の排出量を引き下げることができます。北電は08年度から10年度にかけて、数10億円ずつ購入。10年度は、約0.2キログラム引き下げるために63億円をかけました。

 6月までに購入した排出権が前年度の排出量に反映できるため、北電は11年度の排出量の低減に向けて取引の活用について検討を続けるそう。

 ただ、目標達成には大量の排出権が必要になる見通し。北電は12年3月期の連結純損益が過去最大の赤字に陥る見込み。13年3月期の経営環境も好転する要素はなく、地域広報部は「厳しいが、目標達成に向けて努力する」としています。

(中日新聞)


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このページは、green plusが2012年4月 5日 11:28に書いたブログ記事です。

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