
EPIは国・地域ごとに大気汚染や衛生環境など10分野を数値化して順位付けするもので、2年ごとに発表されます。総合首位はスイス、日本は23位。インドは総合順位でも前回より2ランクを落として125位と低迷しており、なかでも大気汚染の分野は3.73ポイントと、1つ上位のバングラデシュ (13.66ポイント)にも大差をつけられての最下位でした。
大気汚染の最大要因は自動車排ガスと工場排煙です。インドは自動車生産台数が04年の700万台から10年には1400万台に倍増するなど、急速に工業化が進み、自動車普及率も高まっています。この影響で直近20年間に自動車排ガスは8倍、工場排煙は4倍となりました。
同国政府はこの間に経済規模が2.5倍になったと成長の成果を強調しつつ、大気汚染対策が後手に回ったと認めています。20年までに05年比でCO2排出量を20~25%削減する目標を立てているものの、今後も自動車の普及や工業化が進むのは確実で、目標を実現できるかどうかは未知数です。
一方、こうしたインドの状況は環境ビジネスという新たな動きを生み出しています。省エネをはじめとする環境技術は日本の得意分野でもあり、三菱重工業がイ ンド国内で環境配慮型都市(スマートシティー)プロジェクトの事業可能性調査に乗り出すなど、官民一体となって進出をめざす動きを加速させています。
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