東電、CO2排出権購入見送り...温暖化対策後退

 東京電力が今後10年間、地球温暖化対策でこれまで購入してきたCO2の排出権の購入を見送る計画を立てていることが明らかになりました。

 月内に策定する総合特別事業計画に盛り込む見通しです。福島第一原子力発電所事故後の資金繰りが厳しいためですが、日本の温暖化対策が大きく後退しかねません。

 東電は2007年度から排出権の購入を始め、10年度までの4年間で615億円をかけて、年間のCO2排出量の1割×4年分にあたる計4170万トン分の 排出権を取得しました。CO2の排出量を1キロ・ワット時あたり0・304キロ・グラム以下にする目標を立てましたが、08~10年度は3年連続で目標を達成できていません。また、11年は100億円程度を購入する計画でしたが、原発事故後に排出権を購入したかどうかは明らかにしていません。

 東電は国内電力需要の3割程度を供給しており、CO2の排出量は国内で最も多いです。東日本大震災後は、発電時にCO2を出さない原発の稼働率が大幅に落ち込むとともに、火力発電への依存度が高まり、CO2の排出量は増えています。東電が排出権の購入を見送ることは、日本のCO2排出量を増やしかねません。

(読売新聞)


東京電力は、2010年度で、約1億トンのCO2を排出しています。国内のCO2総排出量の約1/10ほど排出していますが、今後はそのカーボンオフセットもしないということですから、国内のCO2排出量は、この企業によって、押し上げられる可能性が大ですね。

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このページは、green plusが2012年3月 6日 14:14に書いたブログ記事です。

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