農研機構畜産草地研究所【所長 松本光人】は、新潟大学、群馬県畜産試験場、味の素(株)と共同研究を行い、肥育豚に飼料中のアミノ酸バランスを整えた低蛋白質飼料を給与することで、従来の飼料に比べ、生産性に影響なく、ふん尿中の窒素排出量が低下し、一酸化二窒素(N2O、 CO2の310倍の温室効果を有するガス)の発生を約40%削減できることを実証しました。
この成果により、国内で初めて一酸化二窒素の排出削減量が「オフセット・クレジット(J-VER)制度」及び「国内クレジット制度」のクレジットとして認証され、肥育豚への低蛋白質飼料の給与をカーボン・オフセットや排出権取引に利用することが可能になりました。
肥育豚への低蛋白質飼料給与がオフセット・クレジット(J-VER)制度や国内クレジット制度の対象とされたことから、国内の養豚農家での活用が進むと期待されます。また、国際的にも温室効果ガス削減方法として認知されたことから、豚の飼養頭数が急増しているアジア各国においても豚肉増産と温室効果ガス削減を両立させる技術として導入が進む可能性が高いものと期待されます。
(農研機構)
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