ゼネコン、寒冷地省エネ建築競う 雪冷房・冬の日射熱利用...CO2排出半減

 竹中工務店は、70以上の寒冷地向け省エネ・環境技術を組み合わせ、CO2排出量を50%以上削減できる建物を札幌市に完成しました。
 同社が2030年の達成を目指すゼロカーボン(CO2排出ゼロ)建築のモデルとなります。特に寒冷地で省エネ効果などを発揮することから、東日本大震災に伴う復興需要として東北などを含めた工場や住宅用の技術として売り込みます。寒冷地向け省エネ建築技術では大成建設や大林組も力を入れており、受注競争が激化しそうです。

 竹中が完成させたのは、健康食品素材メーカー「アミノアップ化学」(札幌市清田区)から受注した事務所と工場の増築分です。冬場の雪を夏場の空調に活用する「雪冷房」、二重ガラスを活用して冬場の日射熱を室内にため込んで温める「外装ダブルスキン」工法など、同社が保有する70以上の寒冷地向け省エネ・環境技術を組み合わせ、CO2排出半減を達成しました。

 竹中によると、今回の建物の建築コストは通常に比べ1.5倍程度上昇しますが、省エネ効果によって10年程度でコストを回収できるとみています。今回の実績などをもとに、寒冷地向け案件の受注につなげていく考えです。

 寒冷地向け省エネ技術は、他のゼネコンも開発を進めています。大成建設は寒冷地向けの技術だけで約80件を用意。これら技術を組み合わせた事務所ビルやデータセンターなどの建築実績を持っています。なかでも大成札幌ビル(札幌市中央区)は30に及ぶ技術を導入し、札幌市内の一般ビルに比べCO2を52%削減した。大林組も、寒冷地向け技術として140件以上を持っているそうです。

Sankei Biz

電力量のピークは夏場の方が高いですが、冬場は電力以外に石油・ガスの使用量も増え、CO2の排出量としては冬場の方が高くなると言われています。冬場のエネルギー消費をどう抑えるかは大きい問題ですね。

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このページは、green plusが2011年11月11日 19:21に書いたブログ記事です。

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