これを可能にしたのが、米国のワイナリーで専用の巨大な袋に入れ、日本まで船で輸送してから瓶やペットボトルなどに詰める「国内ボトリング」です。
ワイン用ペットボトルは酸素透過性を低く抑えるなど清涼飲料のものとは異なる機能が求められ、海外で高い品質のボトルを調達できるかは不透明でしたが、これまで培ってきた国内ボトリングの技術があったことで日本製のボトルを採用できたようです。
海上輸送で使用する袋はポリエチレンなどを素材として、酸素透過性を低く抑えるよう工夫されています。袋には瓶に換算して3万2000本に相当する24キロリットルのワインが入り、これをコンテナに入れて運び、横浜港に着いたら藤沢工場(神奈川県藤沢市)まで陸送し、専用のラインで瓶などに詰めます。
「輸送する重量を抑えられるほか、一度に運べるワインの量が増え積載効率も上がる」との事で、瓶などの容器を運ぶ必要がないため、従来に比べ海上輸送時のCO2排出量を6割減らせるようです。
ペットボトルなど国内で開発した環境にやさしい容器を使えるなどのメリットもあり、国内輸送でも1本当たり7割近いCO2削減につながり、製造時のCO2排出量も瓶に比べて5割近くカットできるそうです。
また、「詰めてから店頭に並ぶまでの時間を大幅に短縮できた」と、鮮度向上にもつながっているといいます。以前より在庫調整が容易となったほか、容器を輸入しないことで為替レートの影響を受けにくくなるなどの効果もあったようです。
CO2削減が出来て、ワインの鮮度も向上するとは企業努力に関心します。この技術が広がれば、缶詰や様々な食品にも応用が可能となりそうですね。
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