台風12号では、奈良県上北山村で8月30日?9月5日に2436ミリ(同村の年間総雨量の平年値2713.5ミリ)を国土交通省の雨量計で記録。7月の6号でも高知県馬路村で1190.0ミリ、15号では宮崎県美郷町で1127.5ミリなど、一つの台風で総雨量1000ミリを超すケースが相次ぎました。
見解は「温暖化により、今後は亜熱帯から熱帯に属する台湾でみられるような2000ミリ超の大雨対策が日本でも必要になる」と指摘しました。
台風が大雨をもたらす主要因は、海面水温と台風の速度。台風は暖かい海上を進む過程で水蒸気を補充するため速度と海面水温が大きく作用。遅い台風は、同じような場所に長時間、雨をもたらしやすくなります。
協会は2005年に宮崎県美郷町で総雨量1322ミリを記録した台風14号と、台湾に同約3000ミリをもたらし死者・不明約700人が出た09年の台風8号を分析。8号の速度は時速5~10キロ程度と遅く、14号(九州接近時は同10~20キロ)が8号並みのスピードで進んだと想定しただけで、美郷町の総雨量は2095ミリに達するとの結果が出ました。
さらに、日本の南海上の海面水温は台湾付近より約2度低いが、協会のシミュレーションでは100年後は現在の台湾付近並みに上がる予想で、日本でも2000ミリを超す豪雨の可能性が現在よりも高まるとみています。
(スポニチ)
小さい頃に日本は温帯湿潤気候と教わりましたが、夏の暑さだけ考えても、実感としては亜熱帯気候と言えますね。