サハラ砂漠の砂から太陽電池を作り、超伝導で都市に送電――。東京大、東京工業大、中部大などの研究グループが24日、名古屋市で開かれた「アジア・アラブ持続可能エネルギーフォーラム」で、新しいエネルギー供給モデルを発表しました。
サハラ・ソーラーブリーダー(SSB)計画と名付けた研究は2008年にスタート。太陽電池の材料には主にシリコンが使われていますが、砂漠の砂にシリコンが多く含まれていることに着目。砂からシリコンを取り出して太陽電池を作り、日差しの強い砂漠に置いて発電する仕組みを考えました。
超伝導は、物質をある温度以下に冷やすと電気抵抗がなくなり、これまでの高圧線による送電の10倍以上に効率が高まるといいます。
中部大の超伝導・持続可能エネルギー研究センター長を務める山口作太郎教授は「東日本大震災による原発事故以降、エネルギーの安全性が求められている。SSB計画は技術的には5年ほどで可能」と話しているそうです。
(朝日新聞)
送電管の中のケーブルは液体窒素で冷やされているそうで、それが何千キロにも及ぶという壮大な計画です。