名古屋市内の企業や家庭から2008年に排出された二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガスの量は、景気後退によるエネルギー消費の減少に省エネ努力が加わり、CO2換算で基準年の1990年より11%減の1,548万トンとなりました。
「10年までに10%減」の目標を2年前倒しで達成しましたが、家庭などでは増えており、課題が残ります。
排出量は景気動向に大きく左右されるため、市地球温暖化対策室は「省エネの取り組みを続けてほしい」と話しています。
02年との比較では、市内総生産が8.9%伸びたのに対し、エネルギー消費は8.5%減り、省エネが進みました。
09年の速報値(一部データを08年値で代用)は、14%減の1496トンで、さらに削減が進みました。
京都議定書に基づく海外からの排出権購入分を除くと、08年は8.1%減の1,599万トン、09年は8.8%減の1587万トンでした。
08年の数値を排出源ごとに基準年と比べると、全体の4割近くを占めていた工場が32%減らして目標達成に大きく貢献。業務用車も25%減らしました。
一方、家庭は13%、オフィス・店舗は30%増えており、10年の目標排出量を超えている。温暖化対策室の担当者は「家庭やオフィスに向けた啓発をさらに進めたい」と話しています。