太陽が遠いのに地球が暑い理由

 米国東部が危険なほどの熱波に襲われ、一部の都市では気温が摂氏38度を超えています。ところが今週、地球は一年のうちで太陽から最も遠い位置にあるのです。原因は何でしょう?
 2010年7月6日、地球はその楕円軌道上で太陽から最も遠ざかる位置、遠日点にありました。太陽と地球の距離は1億5200万キロ。反対に地球が太陽に最も 近い近日点を通過するときには、両者の距離は約1億4700万キロになるそうです。

 バージニア大学の天文学者リッキー・パターソン氏によれば、遠日点と近日点における地球と太陽の距離の差は比較的小さく、それにより生じる地球に届く太 陽光の量の差はわずか7パーセントほどだといいます。

「地球が太陽に近づいたり遠ざかったりすることによって季節が生じると考えている人がほとんどだが、それは間違い。むしろ地表温度に大きな影響を及ぼすのは地球の地軸の傾きです。7月の今は北半球が太陽に向かって傾いており、そのために北半球の季節は夏になります。南半球では斜めから射しているため冬の真っただ中です。」という。

 地球全体の平均気温は近日点では遠日点より摂氏約2度高い理由については「北半球には陸が、南半球には海が多いが、陸の方が温度が上昇しやすいため」とのこと。

 ニュージャージー州にあるラトガース大学の気候学者デイビッド・ロビンソン氏は、この熱波の原因は雲の量と高気圧の組み合わせにあると説明します。高気圧が1つの地域に数日間停滞すると空気が暖められるため雲が消滅する。雲が少なくなると地上に到達する太陽光が増加し、地表がすでに暑くて乾燥した状態なら、暑さはますます悪循環になる。とのこと。

 最近の気候変動が、どのような原因で繰り返されているのか、なぜ極端になってきているのか、色々な見識がありますが、地球と太陽の距離はあまり関係しないというこの話は面白いですね。

ナショナルジオグラフィック


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このページは、green plusが2010年7月 8日 08:57に書いたブログ記事です。

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