米、家庭向け排出権取引スタート

 米ニューヨーク州ホワイトプレーンズの電力仲介事業2社はこのほど、 家庭で消費されるエネルギーの削減分に基づく「カーボンオフセット枠」を販売する仲介プログラム、MyEexとEarth Aidを立ち上げたそうです。世界規模の取引プラットホームとなることを目指しているとのこと。
 1月に実施された初取引では、排出枠は1枠あたり21.5ドル(約2000円)で販売され、手数料の利益も4.3ドル(約400円)となったそうです。

 事業コンセプトはわかりやすいもので、外出する際に部屋の電気を消すよう注意しても、ほとんどの人は意に介さないが、たとえばセーターを着て暖房をつけるのを我慢するなら何ドルかあげると約束すれば、応じる人が出てくる。こうした人びとが増えれば、大きなCO2削減効果を上げることができる、といいます。

 MyEexには、これまでに約2000世帯が登録したそうです。公共料金の請求書によって各家庭のエネルギー削減量を確認し、オフセット枠を割り当てます。

 MyEexの初取引で排出枠を売却したペンシルベニア州の一家の場合、息子のウォーターベッドを撤去し、照明を蛍光灯に変え、パソコンなどの家電製品のコンセントを使っていない時に抜くようにしました。さらに、5万8000ドル(約525万円) の太陽光発電パネルを、税額控除を活用して2万2000ドル(約200万円)で導入したそうです。

 その結果、月に120ドル(約1万1000円)かかっていた電気代が0ドルに。また、再生可能エネルギー証明書を公益企業に販売することで、年間 2700ドル(約24万円)相当の収入を得られるようになったといいます。(AFPBB News)

 この取組みは近年課題となっている家庭のCO2削減に、大きな効果を発揮しそうな仕組みですね。商品を選ぶ際などに環境配慮商品を選ぶことも大事なのですが、1番は生活の中で排出されるCO2の削減が基本だと思うので、環境配慮が収入に直結するのであれば、率先的に行う方も多くなるのではと思います。


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このページは、green plusが2010年3月27日 13:12に書いたブログ記事です。

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