三井化学、CO2と水素からプラスチック原料製造を事業化

 大手化学メーカーの「三井化学」は、地球温暖化の要因となっているCO2を元に、プラスチックの原料を製造する技術を確立し、事業化に向けて本格的な検討に入ることになりました。
 三井化学は、自社の工場で排出するCO2に水素を加え、触媒を使ってプラスチックの原料となるメタノールを作り出す技術について、大阪・高石市に作っ た設備で実験を進めてきました。
その結果、一般家庭30世帯程度が1年間に排出する150トンのCO2から100トンのメタノールを安定して生産できることを確認し、製造技術を確立したとしています。

 三井化学は、温暖化対策のビジネスにつながるとして、事業化に向けた本格的な検討に入ることになりました。山口彰宏副社長は「5年後くらいをめどに、より規模の大きいプラントを建設し、ビジネスとして展開していきたい」と述べました。この研究は海外からも 関心を集め、12日に設備を視察したシンガポール科学技術庁の副次官は「シンガポールには化学メーカーが数多く立地しており、CO2を排出している。 こうした地域にプラントを設置するなど連携を検討していきたい」と述べました。

三井化学は、シンガポール政府だけでなく、中国国有の石油会社とも具体的な協議に入りたいとしています。CO2の有効活用を目指す動きは、最大手の「三菱ケミカルホールディングス」が化粧品などの原料となるアルコールを製造する研究に乗り出すなど、技術開発競争が激しくなっています。(NHKニュース)
 
 CO2科学的固定化技術の開発が活発になってきていますね。三井化学が事業化の具体的な検討に入ったことで、革新的な新技術の実用化が温暖化対策への有効な手立ての一つとなることを期待したいと思います。


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このページは、green plusが2010年3月16日 13:24に書いたブログ記事です。

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