国土交通省と福岡市などは、低炭素型社会に向けた国の港湾整備事業の第1弾として、同市東区の人工島の港湾地区で、コンテナを積み降ろすクレーンを電動化し、CO2排出量を削減する実証実験を新年度から始めるそうです。
現在、軽油を使ったディーゼルエンジンで動かしているコンテナ集積場の門形のクレーン13基を改造し、8月から順次電動化。1基の改造費は約3千万円、新型購入費は約1億8千万円、事業総額は約20億円とのことですが、CO2排出量を約8割、経費は1基につき約178万円、給油や整備などの時間も年間約200時間削減できるんだとか。
数年かけて効果を検証し、データはほかのコンテナターミナル整備にも活用するそうです。
削減できる経費が1基につき178万円だと、改造費の3000万円を取り戻すのに17年弱かかってしまう計算になりますが、CO2排出量を8割削減できるというのはすごいです。日本のCO2削減は絞りきった雑巾にたとえられることがありますが、実はこんなに削減できるところがまだ残ってるんですね。
削減できた2142トンを排出枠として販売できれば、数百万円の足しになるだろうし、今後軽油の価格が上がってくれば、経済的なメリットは大きくなるはずなので、ぜひ全国で検討してほしいと思います。