慶応大やベネッセなどが出資して昨年設立した電気自動車(EV)の研究ベンチャー「シムドライブ」は22日、三菱自動車やいすゞ自動車など34の企業や団体と、車輪ごとにモーターを組み込む「インホイールモーター技術」を活用したEVの試作車を共同開発すると発表しました。
自動車メーカーのほかに、三菱商事、三井物産、東京電力、NTT東日本、パイオニア、岡山県、鳥取県、などが2000万円ずつ資金を拠出して開発に参加。航続距離を現行のEVの約2倍となる300キロメートルとすることを目指し、2013年から量産する計画だそうです。
シムドライブに関する技術やこの事業の成果は、「オープンソース」として参加企業が自由に利用できるとのこと。
同社は、34もの企業や団体が参加した理由を以下のように分析しています。
・EVの時代が間もなくやってくることについて強く認識されていること
・EVについての多くの情報を手に入れられるところが他にないこと
・EVのインホイールモーター技術で他に進んでいるところがないこと
しかし、モーターが増えるとコストが高くなるため、今後いかにそれを下げられるかが課題となっているようです。
果たして、市販が始まっている三菱のi-MiEVや、これから始まる日産のリーフなどに対して、インホイールモーター技術を活用したEVがどれほど切り込んでいけるのか。2013年という量産が楽しみです。