林業、間伐体験ツアー

GP間伐体験.JPG 11月29日、埼玉県の大里郡寄居町大字風布地内にて行われた間伐作業体験ツアーに行ってまいりました。

 このツアーは、埼玉県土地改良事業団体連合会が一般参加者を集い、開催した取り組みです。


 埼玉県の森林面積は、県土の1/3を占め、樹種では針葉樹はスギやヒノキ、広葉樹はクヌギ、コナラが主体です。
 間伐の目的は、植栽木の生長とともに、木々が込みあってくると、隣同士の枝葉が重なり互いに成長を阻害し合うようになるため、主に成長や形の悪い一部の木を伐り、木々の間隔をあけて残った木の健全な成長を促すために行います。

 また木々が込みあうと光が地面まで届かないため、地面に草木が生えず土がむき出しの状態になって雨などと一緒に土が流れてしまいます。

 間伐を行うことによって、間隔があいて地面に光が届くようになるため、草木が生えて土を守り、水を蓄えるとともに、多様な生物が成長できる等、森林の持つ働きが向上します。


 実際に間伐を体験したグリーンプラスからの参加者の声を紹介します。

 朝4時起きということもあり、現場に着くまでは頭がボーっとしていたのですが、いざ山に着き、森林組合の方と準備を進めてくうちに、眠気は吹き飛びました。山の中って空気が違うんです。皆さんもご経験があるかと思いますが、ひんやりとしていて、息をすると空気が肺の隅々まで染みわたる感じとでも申しましょうか。

 今回の体験ツアーは児童とその保護者様含め、約70人程が参加しました。ほとんどの方は間伐未体験の様子でしたが、森林の役割や間伐の意義など子供には難しいかなと思った説明も、無駄話などせず、どの児童も真剣に聞いていました。

 実際に山に入り間伐が始まると、児童・保護者問わず、みなさんノコギリ片手に頑張っていました。あちこちで木が倒れる音がし、参加者の拍手が聞こえてきました。今回作業用に選定された木は、子供が参加することもあり、かなり細いものでしたが、それでも初体験の方にはかなり迫力があったでしょう。

 また、要所要所の作業は組合の方が手伝いながらも、なるべく参加者の方が多くを体験できるようにする、組合の方の手際はさすがだなと思いました。

 間伐体験が終了すると、組合の方から、自分たちが切った木を使った即席のコースターのプレゼントがあり、参加者の方からはとても好評だったようです。中には自分で1mぐらいの丸太を切り出し持って帰る猛者もいましたが...
(私達が頂いた記念品はグリーンプラスのオフィスに飾ってあります!)

 現在のエコブームの影響で、植林などは歓迎されますが、間伐=木を切ることというのは問答無用で悪にされる傾向があるように感じます。しかし、健全な森作りのことを考えると、必要なのは植林よりも間伐です。このような体験ツアーが広まり、国民の皆さんが正しい知識で環境問題に取り組むようになれば、日本が掲げているCO2削減目標90年比-6%のうちの、森林吸収分-3.8%も実現できると思います。

そのために、私達グリーンプラスができること、やらなければいけないことが何なのか、この体験を通し再確認しました。(Green-Plus 黒谷繁希)

 木材は再生可能な資源であり、その利用はCO2を長期固定・貯槽することとなるため、木材の利用促進は、循環型社会の構築や地球温暖化の防止に貢献しています。

 また、県産木材の利用は、県内の林業・木材業の活性化と森林所有者の意欲を高めて、適切な森林整備を促し、森林の公益的機能発揮や地産地消の効果による地域社会の活性化にもつながることとなります。


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このページは、green plusが2009年11月30日 17:25に書いたブログ記事です。

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