リコーは2日、プラスチックのリサイクル工程の簡素化に貢献する、相溶性ラベルに関する特許を、(財)家電製品協会とその会員企業に対して、無償開放することを決め、特許権の開放に関する契約を締結したと発表しました。
通常、プラスチック部品の材料リサイクル時には、破砕・溶解前にラベルを剥がさなければ、再生プラスチックの品質が損なわれるため、ラベルが貼られたものは手作業でラベルを剥がすか、ラベル貼付部を除去してリサイクルするか、ラベルを剥がさずに破砕して低品位の部品の材料としてリサイクルしていたそうです。
しかし、相溶性ラベルを使用していればラベルを剥がさずにすみ、再生工程も簡素化できるとのこと。
発明を独占するための特許を、環境のために公開するなんてすばらしいですね。
似た取り組みでは、持続可能な発展のための世界経済人会議(WBCSD)と米IBMが、環境に貢献する特許を開放する「エコ・パテントコモンズ」という取り組みを行っており、Nokia、ソニー、ボッシュ、デュポン、ゼロックスなどもこの取り組みに参加しています。
これからこのような取り組みが、大企業のCSRとして定着するのか、注目です。