米オレゴン州立大などのチームが、最近10年間の世界の平均気温は、氷河期が終わってから1万年余りで最も高いレベルにあるとする研究結果を、今月7日に米科学誌サイエンスに発表しました。
地球は氷河期後にいったん温暖化しましたが、5千年前から20世紀初頭にかけて太陽活動などの影響とみられる要因で気温は緩やかに低下。ところがその後の100年余りで急上昇し、特に2000~09年はそれ以前のほとんどの時期に比べて高いレベルになりました。これは、産業革命以降の大気中のCO2の増加傾向と一致しており、現在の地球温暖化が人間活動によって引き起こされたことを裏付ける結果となりました。チームは「このままでは今世紀末にかけてさらに気温が上昇する」と警告しています。
チームは世界の73カ所で海底や氷床のサンプルを採取。化石に含まれる同位体元素などを分析し、氷河期が終わった1万1300年前からの気温変動を調べました。