シカゴ高層ビル群に省エネ技術導入 グリーン化事業

 米イリノイ州シカゴの高層ビル群で、オフィス照明に人の動きを検知する機能を追加するなど、省エネ機器の設置による「グリーン化事業」が進んでいます。プロジェクト関係者は、米国全土に変化を促すことになればと期待を寄せています。
 シェラトンホテルの技術主任、ライアン・イーガン氏は、最新の温度調節装置の導入で年間13万6000ドル(約1100万円)の経費削減を実現したと語ります。

 この装置は予約管理システムと連動しており、ゲストがチェックインする瞬間まで客室の温度は変わるがままにされています。さらにゲストが客室を出ると、 定範囲内の最高・最低温度になるまで空調は止められます。この温度は、ゲストが戻ってきてから12分以内に快適な温度に戻すことが可能なレベルに管理されているといいます。

 今後5年間でエネルギー消費量の20%削減を目指す「レトロフィット・シカゴ」プロジェクトには、シェラトン・ホテルなど商業ビル14棟が参加しました。プロジェクト全体でのコスト削減額は年間500万ドル(約4億1000万円)と試算しています。成功すれば、自動車8000台の走行を止めた場合と同じ効果を生み出すことになります。

 シカゴ市当局の持続可能性のための政策担当主任、カレン・ウェイガート氏は「初の高層ビルを建造したのがシカゴ市であるという歴史から、私たちは高層ビルをグリーン化するという取り組みに愛着がある」と述べます。

 シカゴ市の温室効果ガス排出量の70%は、住宅や事業所、学校、政府庁舎などの冷暖房と電力使用に由来します。

 プロジェクトでは、商業ビルのグリーン化に加え、数百ある市の関連施設でのエネルギー使用量を20%削減することも目標に掲げています。これは年間 2000万ドル(約16億5000万円)のコスト削減になり、自動車3万台の走行を止めた場合に匹敵する排出ガス削減効果だといいます。

 市当局はこのプログラムにさらに多くの大手商業ビルが参加すると期待しており、さらに、住宅への省エネ導入を支援するプログラムも立ち上げました。

 米連邦政府のエネルギー省も同様のプログラムを推進しており、学校や自治体、事業所などの協力により、20億平方フィートで20%のエネルギー消費削減を目指しているとのこと。

(AFPBBニュース)

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このページは、green plusが2012年12月18日 13:55に書いたブログ記事です。

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