電子・電機のCO2削減貢献量、日本主導の国際規格が実現

 日本の電子・電機国際規格業界が国際電気標準会議(IEC)に提案した「CO2削減貢献量」の国際規格が今夏、発行される見通しとなりました。これまで環境規格づくりは欧州が世界を先導してきました。日本は高い環境技術を持ちながらも主導権を握れていませんでしたが、削減貢献量で一矢報います。

 CO2削減貢献量とは旧製品から省エネルギー性能の高い新製品への置き換えで削減できたと見なすCO2量。家電なら旧製品と新製品の消費電力を比べ、その差から新製品の削減貢献量を求めるのが一般的ですが、決まった算出方法がありませんでした。

 IEC環境委員会(TC111)の市川芳明議長(日立製作所主管技師長)は「メーカーに受け入れやすい」と太鼓判を押します。これまでの規格は事業活動が環境に与える影響、つまりマイナス面を明らかにするものばかり。削減貢献量はCO2を減らすプラス面を評価できます。日本メーカーとしては製品の省エネ性を訴えやすく、市場で差別化できるとのこと。

 規格化を話し合う会議には欧州大手電機の本社があるドイツ、オランダを含む13カ国が参加しますが「利害が一致しており、対立がない)(市川議長)といいます。5月にも国際投票が実施され、発行が決まるそう。算出の事例集(テクニカルリポート)形式の規格にしたこともあり、通常よりも大幅に短い1年で発行にこぎつけます。市川議長は規格を「省エネ商品や技術を輸出し、その成果で削減できた排出量(クレジット)を得る2国間オフセット制度に使えるようにしたい」と意気込みます。

(朝日新聞)

ブログランキングに参加しています。よろしければクリックご協力お願いします。

環境ブログへ

トラックバックURL: http://eicnet.sakura.ne.jp/mt5/mt-tb.cgi/1221

このブログ記事について

このページは、green plusが2012年2月 6日 14:54に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「カーボン・マーケットEXPO 2012開催 」です。

次のブログ記事は「太陽光パネル2万平方メートル 秩父市が設置構想 エコT計画」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

環境ブログ

環境ブログランキングに参加しています。よろしければクリックご協力お願いします。


Creative Commons License
このブログはクリエイティブ・コモンズでライセンスされています。