CO2排出量、2009~10年は史上最高の増加幅

米エネルギー省が発表したデータで、2009年に約86億トンだった世界のCO2排出量は、2010年には約91億トンに増え、1年間の増加幅は過去最大の5億1200万トンだったことが明らかになりました。
米エネルギー省オークリッジ国立研究所内にある米CO2情報分析センターのトム・ボーデン所長は「これは大変な量だ。われわれの手元には、産業革命よりも前の1751年までさかのぼるデータがあるが、1年で5億トンも排出量が増えたことなどかつてない」と語っています。

同研究所がインターネット上で公開したデータは、各国から集めた化石燃料エネルギーの備蓄、輸入、輸出、生産状態に関する国連の統計と、英エネルギー大手BPのエネルギー関連データからまとめたもの。

CO2情報分析センターは過去20年にわたって同じ方法でデータを算出しているが、今回の増加幅はあまりに大きかったため、ボーデン氏らは最初は信じられずにエネルギー関連データの基礎となっている人口やGDPなどのデータまで見直したそうです。その結果、排出量のデータとの間に矛盾はないことが分かったとのこと。

データで顕著だったのは、排出量の多い上位3か国である中国、米国、インドで、石炭とガスを燃焼させて発生したCO2の排出量が大きく伸びた点。2009?10年の排出量の増加幅は中国が2億1200万トン、米国が5900万トン、インドが4800万トンでした。

スイス、アゼルバイジャン、スロバキア、スペイン、ニュージーランド、パキスタンでは同じ期間中の排出量はわずかながら減少しました。しかしこのような国は例外的で、欧州のほとんどの国でCO2排出量は増加傾向です。

AFP

1年で5億トンもCO2排出量が増加するといわれてもピンとこない方が多いと思います。日本がマイナス6%と言っている基準年である、1990年のCO2排出量が約12億トンですから、日本全体のCO2排出量の4割程度になります。

中国・インドは百歩譲って後進国だとしても、アメリカは自国の経済成長だけでなく、よりグローバルな視点が必要ですね。

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このページは、green plusが2011年11月18日 01:14に書いたブログ記事です。

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