新日鉄エンジニアリングが石炭の代替燃料として植物系廃棄物を活用する「バイオコークス」事業に参入するそうです。
2013年春からマレーシアで生産を開始し、当初は年間3000トンを生産し、将来的には1万トン超にまで引き上げます。バイオコークスはCO2削減効果に加え、近年価格が上昇傾向にある石炭の使用抑制につながるものとして普及が見込まれています。
バイオコークスは現状では石炭に比べて割高ですが、量産することで価格を引き下げます。新日鉄エンジでは、国内のゴミ焼却場のガス化溶融炉の燃料として売り込みを図る考えです。
パーム油を生産する過程で発生するヤシ殻は、マレーシア国内で年間350万?400万トンと大量発生しており、有効活用が課題となっていました。
バイオコークスはヤシ殻を加熱、乾燥して生産するもので、発熱量や熱間強度などは石炭とほぼ同じ性能を持つといいます。ヤシが生育中に吸収するCO2と燃焼する際に排出されるCO2の量はほぼ同じで、CO2の排出はほぼゼロと見なすことができます。
(産経ニュース)
先日のブログで、植物油市場で最もシェアを占めるアブラヤシの植林で、熱帯雨林が喪失してCO2吸収量が激減しているニュースを掲載しましたが、このバイオコークスもニーズか高まれば、熱帯雨林の喪失に拍車がかかることが懸念されますね。