北極海大陸棚からメタンが漏出、温暖化促進の恐れ 米研究

 CO2より30倍も温暖化効果が強いメタンが、東シベリアの北極海の海底から従来考えられていたよりも急速に漏出しており、地球温暖化を加速する恐れがあるという論文が米科学誌サイエンスに掲載されることが4日、明らかになりました。
 アラスカ州立大学フェアバンクス校のナタリア・シャコーバ氏とIgor Semiletov氏が率いる国際研究チームが2003~08年にかけて約200平方キロある東シベリアの北極海の大陸棚を調査したところ、調査海域の深海水の80%以上と表層水の50%以上で、メタン濃度が通常の約8倍になっていることが分かったといいます。

 陸上の永久凍土のメタン放出については従来から研究されていましたが、海底からの放出についてはあまり研究されていませんでした。

 論文によれば専門家の間で、東シベリアの北極海大陸棚の海底にある永久凍土層には大量の炭素が含まれており、その炭素がメタンの形で大気中に漏出すれば 気温が上昇して、さらに永久凍土層からのメタン放出を促進するという正のフィードバックを引き起こし、急激な気候変動が起きる恐れがあると懸念されています。(AFPBB News
 

 メタンは強力な温室効果ガスでもあり、同量のCO2の21倍の温室効果をもたらすとされています。地球温暖化が進むと海水温が上がり、やがてメタンが大気中に放出され、するとさらに温暖化がすすみ海水温を上げ、さらに多くのメタンが吐き出されるという悪循環がフィードバックと云われ、懸念されている現象です。


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このページは、green plusが2010年3月 8日 17:14に書いたブログ記事です。

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