環境省と宇宙航空研究開発機構は16日、昨年1月に打ち上げた温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」の観測を基にした世界のCO2とメタンの濃度のデータを、18日から一般に公開すると発表しました。国立環境研究所のウェブサイトで、CO2とメタンの濃度を色分けして表示した世界地図などが見られるそうです。
いぶきは、太陽から出て地表で反射する赤外線などを観測。温室効果ガスを通過する際に赤外線の特定の波長が吸収される仕組みを利用し、濃度を調べます。
条件が合えば、パイプラインからの漏えいによるメタンの放出や、産業活動によるCO2の発生や森林の吸収などが把握できるといいます。
「いぶき」により、これまで地上観測局がほとんど存在しなかった観測の空白域のデータが取得されるようになりました。例えば、シベリア(夏季)、南アメリカ中東部(夏季)、オーストラリア大陸(年間)、アラビア半島(年間)、デカン高原(秋冬)、アフリカ大陸中北部(年間)、アフリカ大陸南部(春夏)など
です。これによって、これまで地上測定値がほとんどなかった地域についても、晴天時にはCO2等の濃度分布とその変化を知ることができるようになります。
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JAXAプレスリリース