米予算教書、排出枠取引の6460億ドルの歳入計上を見送り

 米ホワイトハウスによると、2011年度予算教書は、財政赤字が過去最高の1兆5600億ドルに膨らむと推定しています。
 この数字は、前政権の施策のタイ ムラグなど色々議論はありますが、それはさておき、依然ぜい弱な景気回復を支援するための政策は維持する一方で、月面探査計画など120項目に及ぶ事業の 縮小・廃止を通じて200億ドルを節減し、教育や調査関連への支出を増やすそうです。
 
  こうしたなか、政権当局者はロイターに対し、賛否が分かれるキャップ・アンド・トレード(温室効果ガス排出枠の一部取引)法案に関連し、当初予算に盛り込 まれる予定だった6460億ドルの歳入計上が見送られることになったと指摘しました。同法案が議会を通過することにホワイトハウスが疑念を抱いていること がうかがえます。

  こうなると、1月末にUNFCCCに提出した米国の削減目標も有名無実化することが心配されます。前回も書きましたが、ポスト京都議定書には、 地球上のCO2の20%を排出する米国と、同じく米国を抜いて排出量世界一と言われる中国が、一定の拘束力に縛られて参加しないことには、地球全体での中 期目標である25%削減は実現できません。ブラジルでのCOP16へ向けて、積極的に関与する交渉を進めて欲しいところです。


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このページは、green plusが2010年2月 4日 20:01に書いたブログ記事です。

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