東京ガス、京セラ、リンナイ、ガスターの4社は15日、次世代の固体酸化物形燃料電池(SOFC)の実証運転を始めたと発表しました。
SOFCは、発電部であるセルスタックに主にセラミックを使い、現在市販が始まっている固体高分子形燃料電池(PEFC)に比べて高温で発電する燃料電池です。燃料電池の中では最も発電効率が高いほか、排熱温度が高いことから貯湯タンクの小型化が可能で、部品点数が少なく低コスト化が期待できること等の特長があります。
今回の実験では、神奈川県横浜市と東京都国分寺市の戸建住宅で実証運転を行い、耐久性、信頼性の検証。抽出した課題を今後の開発に活用し、発電効率の一層の向上やさらなるコンパクト化を図ることにより、2010年代前半に商品化を実現する計画だそうです。
最近、燃料電池とともに太陽光発電システムやリチウムイオン電池を組み合わせて使う取り組みを進められていて、また、断熱や省エネ機器などと合わせて家庭のエネルギー消費によるCO2排出量を実質ゼロにする住宅も出てきています。そんな中、化石燃料である天然ガスを使う燃料電池が今後どのように位置付けられ、利用されていくのか、注目していきたいと思います。