情報学研究所/ICタグ利用の温室効果ガス排出量取引、新方法発明

jouhou-gazou.gif国立情報学研究所(以下:NII)の佐藤一郎教授が、CO2などの温室効果ガスの排出量取引(排出権取引)の新しい方法を発明した。

商品などに添付されるICタグを利用することにより、排出枠の移転と排出量取引の手続きの問題を解決することに成功したもので、商品の生産から物流、小売りのすべての段階で、商品に温室効果ガスの排出枠を添付することができるようになり、ICタグを通じて排出枠を有価証券または貨幣のように使用可能にする。

この結果、排出量取引やカーボンオフセットがICタグの受け渡しだけで完了し、大幅に簡素化されるとともに、排出枠という新しい経済的インセンティブを与えることもできる。
 また、ICタグを通じて排出枠の詳細情報を参照できるようにしており、排出枠のサブプライムローン問題化を防ぎ、安全な排出量取引市場の構築・発展においても重要な方法となる。

本発明者の佐藤一郎は、プログラム解析手法を使った共同物流のトラック経路の選択手法など、ITを使ったCO2削減手法を提案・実施してきており、今回の発明は削減したCO2排出量を有効に活かす方法として、排出量取引に情報技術を応用することで、排出量取引の諸問題の解決をはかった。
 
なお、発明者はICタグの国際規格(ISO)の規格委員であり、ICタグに関する知識を最大限活かすことで、新しい排出量取引方法を実現した。

今回の発明は、生産から物流、小売りまでのすべての取引においてその商品だけでなく、排出枠もいっしょに取引できるようにするため、物流・在庫管理に用いられているICタグを利用するとのこと。

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このページは、green plusが2008年12月16日 15:26に書いたブログ記事です。

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