今年1~3月の米CO2排出量 過去20年で最も減少

 米エネルギー情報局(EIA)は2日、今年第1四半期(1~3月)の同国におけるエネルギー消費によるCO2排出量が過去20年間での最低だったと発表しました。 天然ガス価格の記録的安さを背景に、石炭火力発電からガス火力発電への移行が進んだことが主因。

 第1四半期の排出量は11億3400万トンで、前年同期比8%減少しました。同四半期は、家庭暖房用の電力需要が高まり、発電所での化石燃料燃焼が増えることから、例年CO2排出が最も多くなります。
 石炭使用によるCO2排出は前年比18%減の3億8700万トンと、第1四半期としては1983年以来、また、全四半期を通じても86年度第2四半期 (4~6月)以来の最低でした。米国のエネルギー消費に占める石炭の比率低下は今後も続く公算が大きいです。火力発電所の運営会社は7月、EIAに対して、 2012~16年に175の火力発電所で総能力の8.5%に当たる27ギガワット(GW)分の設備を運転停止とする旨を報告してきたとのこと。

 米環境保護局(EPA)が火力発電所からの炭素、水銀の排出基準を設けることも石炭発電所の廃止を促しているようです。政治リスク・コンサルティングの ユーラシア・グループのエネルギーアナリストは、この規制と安価な天然ガスを背景に、50GW相当の発電設備が閉鎖されると予想しています。この結果、新規のガス需要は1日当たり50億~60億立方フィートずつ増えるといいます。

 EIAは、天然ガスの低価格のほか、温暖な冬の気候とガソリン需要の減少も第1四半期のCO2排出減少につながったとしています。(EIAはエネルギー省の統計担当部局です。)

(時事通信社)


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このページは、green plusが2012年8月 4日 22:11に書いたブログ記事です。

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