海洋は地球温暖化の原因であるを吸収して地球温暖化の進行を緩やかにしています。このため、海洋のCO2の吸収量の変化は地球温暖化の進行に大きく影響します。
海洋は大気と比べて熱容量が大きいことから、海水温や海流などの変化は気候に大きな影響を与えます。気象庁では、地球温暖化をはじめとした気候システムに影響を与えるような変化が海洋内部で起きているかを把握するため、太平洋域の海洋の状況について解析を行いました。
その結果、太平洋域の海洋が吸収しているCO2の吸収量は、炭素換算で年間約6.5億トンで、長期的な変化は見られなかったそうですが、2002年以降は、CO2の吸収量が平年より多い状態が続いているようです。2000年代の太平洋の年間CO2吸収量は7.5億トン炭素/年です。
また、北西太平洋域におけるCO2量については、過去16年間で海面から水深500m程度の深さに含まれるCO2量が増加していることが判明したそうです。
さらに、北西太平洋域における底層(概ね水深4000m以深)の水温が、過去16年間で0.005℃上昇していることが確認されました。
気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の第4 次評価報告書によると、1750 年頃の産業革命以
来、1990 年代半ばまでの約250 年間に、北西太平洋では、1 平方キロメートル当たりのCO2の蓄積量がおよそ300 トン増加しているそうです。今回の解析により、東経137 度に沿った観測線では、過去250 年間にわたり蓄積された量の約1/4 に相当する量が、この16 年でさらに増えたことになるとの事です。
(気象庁)
海面温度の温度の上昇が異常気象の原因の一つと言われていますが、もはや日本の夏の35°は異常気象とは言えないぐらいに当たり前となってしまいました。震災避難所の過酷な状況など考えますと、今年の夏だけは涼しくあって欲しいと願っています。